単身赴任が決まったとき、「家電はどうする?」は誰もが直面する問題です。
自宅から持っていける家電もありますが、冷蔵庫や洗濯機は二拠点で必要になることも多く、赴任先で新たに用意しなければならないケースがほとんどです。
そこで出てくる選択肢が「レンタル」と「購入」。「単身赴任は数年で終わるからレンタルのほうが得」という意見も、「レンタルは割高だから買ったほうがいい」という意見も聞きます。実際のところ、どちらが得かは赴任期間の長さによって変わります。
今回は、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・ベッドの4点を例に、レンタルと購入を「1年・2年・3年・5年」で比較したシミュレーションをまとめます。
比較に使う前提条件
購入価格(新品・量販店モデル)
- 冷蔵庫(一人暮らし用・100〜150L):35,000円
- 洗濯機(5〜6kg縦型):40,000円
- 電子レンジ(単機能・700W):10,000円
- ベッド(シングル・フレーム+マットレス):30,000円
- 合計:115,000円
購入には配送・設置料として3,000円を加算し、購入総額 118,000円として試算します。また、赴任終了時の処分費用(家電リサイクル料+収集運搬費)として合計10,000円を計上します。
レンタル料金(代表的なプラン)
本シミュレーションでは以下の2パターンを使います。初期費用(設置費用)は5,000円を加算します。
- プランA:格安プラン(月額4,000円):中古品・旧型モデルを中心とした廉価セット
- プランB:標準プラン(月額6,500円):新品またはほぼ新品で保証・修理対応が充実
年数別・累計コスト比較
プランA(月額4,000円)との比較
- 1年(12ヶ月):レンタル 53,000円 vs 購入 118,000円 → 購入が65,000円高い
- 2年(24ヶ月):レンタル 101,000円 vs 購入 118,000円 → 購入が17,000円高い
- 2年5ヶ月:レンタル≒購入 → 損益分岐点
- 3年(36ヶ月):レンタル 149,000円 vs 購入 118,000円 → レンタルが31,000円高い
- 5年(60ヶ月):レンタル 245,000円 vs 購入 118,000円 → レンタルが127,000円高い
→ 格安プランの損益分岐点:約2年5ヶ月
プランB(月額6,500円)との比較
- 1年(12ヶ月):レンタル 83,000円 vs 購入 118,000円 → 購入が35,000円高い
- 1年7ヶ月:レンタル≒購入 → 損益分岐点
- 2年(24ヶ月):レンタル 161,000円 vs 購入 118,000円 → レンタルが43,000円高い
- 3年(36ヶ月):レンタル 239,000円 vs 購入 118,000円 → レンタルが121,000円高い
- 5年(60ヶ月):レンタル 395,000円 vs 購入 118,000円 → レンタルが277,000円高い
→ 標準プランの損益分岐点:約1年7ヶ月
損益分岐点のまとめ
- 格安プラン(4,000円/月):約2年5ヶ月
- 標準プラン(6,500円/月):約1年7ヶ月
結論:赴任期間が2年以内ならレンタルが有利、2年以上なら購入が有利になる可能性が高い。
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コスト以外で考慮すべき要素
レンタルの「隠れたメリット」
故障・修理対応が不要
購入した家電が故障した場合、修理費用は自己負担です。一方でレンタルの場合、多くのサービスが修理・交換対応を料金内でカバーしています。特に洗濯機や冷蔵庫の修理は数万円かかることもあるため、「故障リスクをゼロにできる」というメリットは金額換算しにくいですが実質的に大きい。
退去時に何も残さなくていい
赴任終了時、購入した家電はどうするか問題が発生します。メルカリやジモティーで売れれば回収できますが、売れない場合は処分費用がかかります。レンタルなら業者が引き取ってくれるため、退去の手間がゼロです。
初期費用が圧倒的に少ない
赴任直後は敷金・礼金・引越し費用など出費が重なります。118,000円の一括購入は資金的に厳しい場合、月4,000〜6,500円のレンタルで初期費用を抑えられるのは大きなメリットです。
購入の「隠れたメリット」
帰任後も使い続けられる
購入した家電は帰任後に自宅で使えます。「単身赴任用の家電を買って、帰任後は子ども部屋や2台目として使う」という活用法なら、赴任期間だけで損益を考える必要がなくなります。
メルカリ・リサイクルショップで売れる
3年使った後でも、冷蔵庫・洗濯機はメルカリやリサイクルショップで5,000〜20,000円程度で売れるケースがあります。売却益を加味すると、購入の実質コストはさらに下がります。
赴任期間別・おすすめ判断フロー
- 赴任期間が1年以内:レンタル一択。購入との差額が5〜6万円以上あり、初期費用が低く退去も楽。
- 赴任期間が1〜2年(見通しが読めない):レンタル有利だが状況次第。格安プランを選び、延長の可能性があれば購入に切り替えることを検討。
- 赴任期間が2〜3年以上見込まれる:購入が有利。特に帰任後も家電を活用できるなら購入コスパが大幅に改善する。
- 赴任期間が読めず初期費用を抑えたい:レンタルでスタート→1〜2年後に購入へ切り替えという二段構えも選択肢。
中古購入という第3の選択肢
「新品購入」と「レンタル」の間に、中古購入という選択肢も存在します。
メルカリやジモティーで購入した場合の目安:
- 冷蔵庫(100〜150L・2〜3年落ち):8,000〜20,000円
- 洗濯機(5kg・2〜3年落ち):10,000〜25,000円
- 電子レンジ(単機能):2,000〜5,000円
- ベッド(シングル・フレーム+マットレス):5,000〜15,000円
- 合計:25,000〜65,000円
中古購入なら1年で使い捨てても新品購入より安くなる可能性があります。ただし、故障リスク・衛生面(特にベッド・洗濯機)は自己責任になる点は理解のうえで選択しましょう。
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まとめ:「何年住むか」が家電選びの最大のポイント
単身赴任の家電選びに正解はありませんが、判断の軸は「何年その部屋に住むか」に尽きます。
- 1年以内 → レンタル
- 2年以上(帰任後も使う見込みあり) → 購入
- 期間不明・初期費用を抑えたい → 格安レンタルでスタート
どちらを選ぶにしても、まず「赴任期間の見通し」を会社に確認することが第一歩です。期間が読めるだけで、家電だけでなく引越し費用・家賃・生活費の全体設計も変わってきます。


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