シリーズ第1回では、単身赴任で酒量が増える4つの理由と、まず自分の飲酒量を「純アルコール量」で客観的に把握することを紹介しました。第2回となる今回は、実際に酒量をコントロールしていくための、最も効果が出やすい方法を扱います。
「今日は控えよう」が機能しない理由
多くの人が試して、そしてうまくいかないのが、「今日は控えよう」という意志の力に頼る方法です。仕事から疲れて帰宅し、冷蔵庫を開けたときに冷えた缶が目に入れば、決意はあっさり崩れてしまいます。これは意志が弱いからではありません。目の前に「すぐ飲める状態のお酒」がある限り、それを飲まないという選択のほうが、脳にとってはずっと負荷の高い行動だからです。
だからこそ、このシリーズが提案するのは、意志の力で我慢する方法ではなく、そもそも「飲みたくなる状況」自体を作らない、環境そのものを変える方法です。今回紹介する工夫は、どれも特別な精神力を必要としない、仕組みとしての対策です。
具体策①:まとめ買い・ケース買いをやめる
安いからといって、缶ビールや缶チューハイをケース単位でまとめ買いするのはやめましょう。箱で買うと、家に「まだたくさんある」という状態が生まれ、それだけで消費のペースは確実に上がります。逆に、残りが少なくなれば、自然と「今日はこのくらいにしておこう」というブレーキが働きやすくなります。まとめ買いは、経済的にはお得に見えても、消費量そのものを増やしてしまう仕組みだと理解しておきましょう。
具体策②:冷蔵庫に冷やしておかない
冷えたビールや缶チューハイが冷蔵庫にあると、「せっかくだから」という気持ちが働きやすくなります。買ってきたお酒を、常温の場所に置いておくだけでも、飲むまでのハードルが一段上がります。冷えていないお酒は、それだけで「今すぐ飲みたい」という衝動を和らげる効果があります。
具体策③:飲みたい日はその都度1本だけ買いに行く
家にストックを置かず、飲みたいと思った日に、その都度1本だけ買いに行くという方法も効果的です。「買いに行く」という一手間が挟まることで、衝動的な飲酒にブレーキがかかります。また、1本だけ買うと決めておけば、その日の飲酒量も自然と上限が決まります。面倒に感じるかもしれませんが、この「一手間」こそが、環境による抑止の核心です。
具体策④:帰り道の導線からコンビニを外す
日々の通勤経路の中に、お酒を買いやすいコンビニやスーパーが入っていないか、一度見直してみましょう。帰り道に必ず前を通る店があると、意識せずとも「寄っていこう」という気持ちが働きやすくなります。可能であれば、少し遠回りになっても、お酒を売っていない、あるいは目に入りにくいルートを選ぶことで、無意識の立ち寄りを減らせます。
具体策⑤:ネットスーパーの定期購入から酒を外す
ネットスーパーや通販で定期的にビールやチューハイを注文している場合は、この定期購入をまず見直しましょう。定期的に自動で届く仕組みは、まさに「常に家にストックがある」状態を作り出す最大の要因です。定期購入から外し、必要なときだけ単発で注文する、あるいは前述のように都度買いに切り替えるだけで、家にある酒量は大きく変わります。
「代わりに何を置くか」も同じくらい重要
お酒を家に置かない工夫と同じくらい大切なのが、「代わりに何を冷蔵庫に冷やしておくか」という視点です。
冷蔵庫を開けたときに、炭酸水、ノンアルコール飲料、お茶などがよく冷えた状態で入っていれば、「とりあえず何か飲みたい」という気持ちを、お酒以外で満たすことができます。手が最初に伸びる先にお酒以外の選択肢を用意しておくことは、我慢するという感覚を伴わずに、自然と飲酒量を減らせる効果的な方法です。
炭酸水は、晩酌の代わりとして特に相性がよく、喉ごしの満足感を得やすい飲み物です。ノンアルコールビールなども、儀式的に「一杯やる」という感覚を保ちながら、アルコールの摂取量そのものは抑えられる選択肢として活用できます。
(PR)冷蔵庫に何を常備するか迷ったら、箱買いできる定番品から試してみるのも一つの方法です。炭酸水ならアイリスオーヤマの500ml×24本セット、ノンアルコールビールなら4種類が入ったキリンのアソート24本セットのように、種類や本数がまとまったものを選んでおくと、都度買い足す手間を減らせます。
買い置きをやめるだけで、自然に量は減る
ここまで紹介してきた工夫に共通しているのは、どれも「我慢する」ためのものではなく、「そもそも飲む機会や量を減らす仕組み」だという点です。まとめ買いをやめ、冷やさず、都度買いに切り替え、導線からお酒を外し、定期購入をやめる——この一つひとつは小さな変化ですが、組み合わせることで、無理な我慢をしなくても、自然と酒量が減っていく効果が期待できます。
すべてを一気に実践する必要はありません。まずは「まとめ買いをやめる」「冷蔵庫に冷やさない」といった、取り組みやすいものから一つ試してみてください。買い置きという環境を変えるだけで、驚くほど自然に、手が伸びる回数が減っていくはずです。
まとめ:環境を変えれば、意志の力に頼らずに済む
- 「今日は控えよう」という意志だけに頼る方法は、目の前にお酒があると崩れやすい
- まとめ買い・ケース買いをやめ、冷蔵庫に冷やさず、飲みたい日はその都度1本だけ買いに行く
- 帰り道の導線からコンビニを外し、ネットスーパーの定期購入からも酒を外す
- 炭酸水・ノンアルコール飲料・お茶など、代わりに手が伸びる選択肢を冷やしておく
- 買い置きをやめるという環境の変化だけで、自然と酒量は減っていく
次回は、「休肝日を「気合い」で作らない——曜日固定とルール化で続ける節酒習慣」について解説します。
このブログ「単身赴任.com」では、単身赴任生活の健康管理に関するヒントを発信しています。他の記事もぜひご覧ください。



コメント