買う・借りる・持ち込む——単身赴任の「モノの調達方法」を3つに仕分ける

生活立ち上げ・住まい

シリーズ第1回では、単身赴任の部屋は「いつか畳む部屋」であるという前提から、モノを増やさない暮らし方の基本方針を紹介しました。第2回となる今回は、その基本方針を実践に落とし込むための、具体的な判断基準を扱います。

必要なモノを手に入れる方法は、購入だけではない

赴任先で何か必要なモノが出てきたとき、多くの人はまず「買う」という選択肢を考えます。しかし、モノを手に入れる方法は、購入だけではありません。

単身赴任者が使える調達方法は、大きく分けて3つあります。①買う、②借りる、③自宅から持ち込む、です。この3つを状況に応じて使い分けることが、生活の快適さを保ちながらモノを増やさないための、最も実践的な考え方です。

①買っていい:安価・小型・帰任後も使う日用品

購入するのに向いているのは、安価で、サイズが小さく、帰任後も生活の中で使い続けられるモノです。

買うのに向いているものの例

  • 食器、カトラリーなどの小型キッチン用品
  • タオル、寝具カバーなどの消耗しやすい布製品
  • 掃除道具、洗濯ネットなどの日用品
  • 衣類

これらは、単価が安く、持ち帰る際にもかさばりにくいという特徴があります。また、帰任後の自宅でもそのまま活用できるため、赴任期間限定の「使い捨て」にならないという点も、購入する価値がある理由です。 実際に買ってよかった家電・無駄だった家電の実例も参考にすると、失敗が減らせます。

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②借りるべき:大型家電・家具など運搬も処分も重いもの

一方、借りることを積極的に検討すべきなのが、大型の家電や家具です。冷蔵庫、洗濯機、テレビ、ベッド、ソファといった大型のモノは、購入すると初期費用がかさむだけでなく、帰任時の運搬・処分の負担が非常に大きくなります。

近年は、家具・家電のサブスクリプションサービスや、単身赴任者向けのレンタルサービスが充実しています。月額料金はかかるものの、以下のようなメリットを考えると、購入より合理的な選択になることが多くあります。

  • 初期費用を抑えられる
  • 赴任期間が終われば、そのまま返却するだけで処分の手間がかからない
  • 故障時のサポートが付いていることが多い

「運搬も処分も重いもの」は、所有するのではなく借りる、という発想に切り替えることが、このシリーズの中でも特に効果の大きい考え方です。 赴任期間の長さによって買うか借りるかの最適解は変わるため、品目ごとの判断基準もあわせて確認しておくと安心です。

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③持ち込むべき:自宅で余っている調理器具や寝具など

意外と見落とされがちなのが、自宅から持ち込むという選択肢です。実家や自宅に、使っていない調理器具や来客用の寝具、予備の家電などが眠っていることは珍しくありません。

新たに購入する前に、まず「自宅に代用できるものはないか」を確認する習慣をつけましょう。持ち込みには、以下のようなメリットがあります。

  • 新規の出費がゼロで済む
  • 使い慣れたモノを使えるため、生活の立ち上げがスムーズ
  • 帰任時にそのまま自宅に戻すだけでよく、処分の手間がない

帰省のタイミングを利用して、少しずつ必要なモノを運ぶ計画を立てておくと、無駄な出費を抑えながら生活を整えられます。持ち込んだモノも、最終的に帰任時は自宅に戻すか手放すかの判断が必要になるため、不用品の処分方法も早めに把握しておくと安心です。

大型家具を買わないという原則

3つの調達方法の中でも、特に強調しておきたいのが「大型家具は買わない」という原則です。テレビ台や本棚、ダイニングテーブルといった大型家具は、あると生活の質を上げてくれる一方、帰任時には最も処分に困るモノの代表格です。

こうした「あると便利だが持ち帰れないもの」については、以下のような代替案を検討しましょう。

折りたたみ式を選ぶ

テーブルや棚の中には、折りたたみ式・組み立て式のコンパクトなタイプがあります。使わないときは畳んでおけるため、置き場所にも困らず、処分する場合も粗大ごみとしての負担が小さくなります。

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組み立て不要なものを選ぶ

工具を使わずに組み立てられる簡易的な収納家具や、突っ張り式の棚など、組み立てが簡単なものを選ぶと、購入時の手間だけでなく、処分時の解体の手間も減らせます。

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そもそも置かない

テレビ台がなくても、テレビを直接床やローボードに置く、本棚を置かずに必要な本だけ持ち込んで積み重ねておく、といった「そもそも置かない」という選択肢も、赴任生活では十分に成立します。生活のミニマル化は、快適さを損なわない範囲で積極的に検討する価値があります。

赴任期間の見込みによって、最適解は変わる

ここまで紹介してきた「買う・借りる・持ち込む」の使い分けは、赴任期間の見込みによっても最適な判断が変わってきます。

赴任期間が短い(1〜2年程度)見込みの場合

大型家電・家具は借りる比重を高くし、購入は最小限にとどめるのが合理的です。短期間での購入は、月割りで考えると割高になりがちです。

赴任期間が長い(3年以上)見込みの場合

長期間使うことが見込まれるモノについては、レンタルよりも購入したほうが総コストを抑えられる場合があります。ただし、その場合も「帰任時にどうするか」を購入前に考えておくことに変わりはありません。長く使うからこそ、購入するモノは慎重に選びましょう。

赴任期間が未確定な場合は、当面は借りる・持ち込むを優先し、期間の見通しが立った時点で購入を検討する、という段階的な進め方も現実的です。

まとめ:3つの調達方法を状況に応じて使い分ける

  • モノを手に入れる方法は「買う」だけではなく、「借りる」「持ち込む」という選択肢もある
  • 買っていいのは、安価・小型で帰任後も使う日用品
  • 借りるべきは、運搬も処分も重い大型家電・家具
  • 持ち込むべきは、自宅で余っている調理器具や寝具など
  • 大型家具は特に「買わない」ことを原則とし、折りたたみ式・組み立て不要・そもそも置かないという代替案を検討する
  • 赴任期間の見込みによって、購入とレンタルの最適なバランスは変わる

次回は、季節ごとに増えていく扇風機・暖房器具・こたつといった季節家電との付き合い方について解説します。

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