シリーズ第1回〜第3回では、酒量が増える理由、家に酒を置かない環境づくり、休肝日と節酒習慣のルール化を紹介してきました。第4回となる今回は、視点を「外での飲酒」に移します。以前のシリーズ(単身赴任者の人間関係の作り方)では飲み会そのものの断り方を扱いましたが、今回は参加を決めた席で、どう飲むかに絞って解説します。
参加した飲み会で、角を立てずに飲む量を抑える方法
飲み会に参加すること自体は、人間関係を築くうえで大切な機会です。問題は、その場の空気に流されて、想定より多く飲んでしまうことです。以下のような工夫で、角を立てずに飲む量を抑えられます。
最初の一杯以降はソフトドリンクに切り替える
乾杯の一杯はお酒で参加し、その後はソフトドリンクやノンアルコール飲料に切り替えるという方法です。最初の一杯さえ共にしていれば、その場の雰囲気を損なうことはほとんどありません。周囲も、二杯目以降まで細かく気にしていないことが多いものです。
注がれたら受けるが、飲み干さない
お酌の文化がある席では、グラスを断りきれない場面もあります。そうした場合は、注がれること自体は受け入れつつ、無理に飲み干さず、グラスに残したままゆっくりと時間を過ごすという方法が有効です。「飲んでいる姿勢」を保ちながら、実際の摂取量は自分でコントロールできます。
車や翌朝の予定を理由に、早めに切り上げる
「明日は朝が早いので」「今日は車で来ているので」といった理由は、角を立てずに飲酒量や滞在時間を調整するのに使いやすい口実です。事実に基づいた理由であれば、相手も無理に引き止めにくくなります。
二次会に行くかどうかの判断基準
二次会は必ずしも参加が必須の場ではありません。一次会で交わすべき会話や挨拶は済んでいることがほとんどで、二次会以降は、すでにできている内輪の関係の延長になりやすい場です。
判断に迷ったときは、「この二次会で新しく得られるものがあるか」を基準に考えてみましょう。特に付き合いの浅い相手や、今後の関係構築のために重要な相手が二次会にも残るのであれば参加する価値がありますが、単に流れで続いているだけの二次会であれば、無理に付き合う必要はありません。
毎日の晩酌代を、月額・年額に換算してみる
ここからは、お金の話に移ります。毎日の晩酌は、一回あたりの金額こそ小さく感じますが、積み重なると決して小さくない金額になります。
例えば、コンビニで缶チューハイ(350ml)を1本、1日あたり200円程度で購入していると仮定すると、次のような金額になります。
- 1日あたり:約200円
- 1か月(30日):約6,000円
- 1年:約73,000円
これに、休日にもう1本追加で飲む、あるいはやや高めのお酒を選ぶといった要素が加われば、金額はさらに大きくなります。日々の感覚では気づきにくい金額が、月単位・年単位で見ると、はっきりとした支出として浮かび上がってきます。
外での飲み代と、体調を崩したときの損失も上乗せされる
自宅での晩酌代に加えて、外での飲み会の会費も、単身赴任者の家計には確実に上乗せされます。単身赴任者は「空いているだろう」と誘われやすい立場でもあり、飲み会の頻度そのものが増えやすい傾向があります。
さらに見落とされがちなのが、飲みすぎて体調を崩したときの損失です。二日酔いで休日を寝て過ごしてしまう、体調不良で受診が必要になる、といった事態は、直接的な出費だけでなく、貴重な時間や体力の損失にもつながります。酒代そのものの金額に加えて、こうした間接的なコストも合わせて考えると、飲酒にかかる総合的なコストは、想像以上に大きなものになります。
二重生活で家計が厳しい単身赴任者にとって、節酒はそのまま節約になる
単身赴任者は、自宅への生活費と、赴任先での生活費という二重の支出を抱えています。この状況で、日々の晩酌代や飲み会の会費が積み重なっていくと、家計への負担は決して軽くありません。
これまでのシリーズで紹介してきた、環境を変える工夫や、休肝日・飲む日のルール化は、健康面での効果だけでなく、そのまま家計の改善にも直結します。節酒は、我慢を強いる健康法としてだけでなく、二重生活を送る単身赴任者にとって、具体的で効果の見えやすい節約手段でもあるのです。
家計簿アプリで「酒代」を独立項目にして可視化する
酒代を実感を持って把握するために、家計簿アプリを使っている場合は、「酒代」を食費とは別の独立した項目として設定することをおすすめします。
食費に混ざったままでは、酒代がどれだけを占めているのか見えにくくなります。独立させて記録することで、月々の合計金額が明確になり、「思ったより使っていた」という気づきが得やすくなります。この可視化は、第1回で紹介した「1週間の飲酒記録」と組み合わせることで、健康面と家計面の両方から、自分の飲酒習慣を客観的に見つめ直すきっかけになります。
まとめ:飲み方を変えることが、家計にも直結する
- 飲み会では、最初の一杯以降をソフトドリンクに切り替える、注がれても飲み干さない、車や翌朝の予定を理由に早めに切り上げるといった工夫で、角を立てずに飲酒量を抑えられる
- 二次会は「新しく得られるものがあるか」を基準に、参加するかどうかを判断する
- 毎日の晩酌代を月額・年額に換算すると、想像以上の金額になる
- 外での飲み代と、体調を崩したときの損失も、総合的なコストとして考える
- 二重生活を送る単身赴任者にとって、節酒はそのまま節約に直結する
- 家計簿アプリで「酒代」を独立項目にして可視化すると、実感を持って見直しやすくなる
次回は、シリーズ最終回として、「健康診断で数値が出てから、どうするか——お酒との距離を見直すサインと相談先」について解説します。
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※本記事の金額例は一般的な目安として算出したものです。実際の金額は購入する商品や頻度によって異なります。


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