シリーズ第1回・第2回では、モノを増やさない暮らしの基本方針と、調達方法の使い分けを解説しました。第3回となる今回は、見落とされがちな「季節家電」に絞って解説します。
季節家電が「増加に気づきにくい」構造
着任時に揃える基本の家電——冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど——は、まとめて購入するため、自分でも「これだけ買った」という認識を持ちやすいものです。
一方、季節家電はまったく違う増え方をします。暑くなってから扇風機を、寒くなってから暖房器具を、湿気の多い時期に除湿機を、乾燥する時期に加湿器を——その都度、必要に迫られて買い足していくため、いつの間にか数が増えていることに気づきにくいのです。
しかも季節家電には、共通する厄介な特徴があります。使う期間は年に数か月程度なのに、残りの大半の季節は、単身赴任先の限られた収納スペースを占領し続けるという点です。狭い部屋であればあるほど、この「使わない期間の置き場所」が生活の圧迫要因になっていきます。
増えやすい季節家電の代表例
- 扇風機:夏場に必須だが、冬場は完全に出番がなくなる
- 除湿機:梅雨時期や夏場の湿気対策に活躍するが、収納時はサイズがかさばる
- ヒーター・こたつ:冬場の暖房として重宝するが、電気ストーブ、こたつ、パネルヒーターなど、種類によっては複数台になりやすい
- 加湿器:乾燥する冬場に使うが、タンクの手入れも含め、意外と存在感のある家電
- 扇風機カバー・こたつ布団:本体だけでなく、付属品も季節ごとにモノを増やす原因になる
これらすべてを個別に揃えていくと、気づけば季節家電だけでクローゼットや押し入れの一角を占領している、という状態に陥りがちです。
対策①:レンタル・サブスクで季節ごとに借りる
季節家電は、まさにレンタル・サブスクサービスとの相性が良いカテゴリです。使う期間が数か月に限られているため、その期間だけ借りて、シーズンが終わったら返却するという使い方が、所有するよりも合理的なケースが多くあります。
第2回で紹介した「借りる」という調達方法は、大型家電・家具だけでなく、季節家電にもそのまま当てはまります。返却すれば、オフシーズンの収納スペースを気にする必要がなくなるという点も、大きなメリットです。
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対策②:シーズン終了時に売却・譲渡する
購入した季節家電については、シーズンが終わるタイミングで、そのまま来年まで保管するのではなく、フリマアプリやリサイクルショップでの売却、あるいは知人・同僚への譲渡を検討するのも一つの方法です。
「来年もまた使うから」と保管を続けると、結局は毎年収納スペースを圧迫し続けることになります。特に単身赴任期間が長期化しそうな場合は、毎年買い直すコストと、保管し続けるコスト(スペース・管理の手間)を比較し、売却・譲渡のほうが合理的なケースも少なくありません。帰任時には季節家電以外にも不用品が増えやすいため、不用品の処分方法もあわせて把握しておくと安心です。
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対策③:一台で兼用できる機種を選ぶ
そもそも複数台を持たずに済むよう、一台で複数の機能を兼ねられる機種を選ぶという考え方も有効です。どの機種を選ぶべきか迷ったときは、実際に買ってよかった家電・無駄だった家電の実例も参考にすると、失敗を減らせます。
- 冷暖房兼用のエアコン・ヒーター:夏は冷房、冬は暖房として使えるタイプを選べば、扇風機とヒーターを別々に持つ必要がなくなる
- 扇風機兼サーキュレーター:夏は涼を取る扇風機として、それ以外の季節は空気循環用のサーキュレーターとして通年使える機種もある
- 除湿・加湿両対応の機種:梅雨〜夏の除湿と、冬の加湿の両方に対応できる製品を選べば、季節ごとに買い替える必要がなくなる
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初期費用はやや高くなる傾向がありますが、通年で使えることを考えれば、複数台を買い足すよりもトータルでのモノの量とコストを抑えられます。
「オフシーズンの置き場所があるか」を購入判断に組み込む
季節家電を購入する際、多くの人は「その季節に使えるかどうか」だけを基準に考えます。しかし、単身赴任先の限られた収納スペースを考えると、もう一つ重要な判断基準があります。それが、「オフシーズンの置き場所があるか」という視点です。
購入を検討する段階で、「これを使わない残り9か月、どこに収納するのか」まで具体的にイメージしてみましょう。収納スペースに余裕がなく、置き場所が思い浮かばないようであれば、それは購入ではなくレンタルを選ぶべきサインです。この一手間を判断基準に組み込むことで、季節家電による収納圧迫を未然に防ぐことができます。
まとめ:季節家電こそ「持たない」発想が効く
- 季節家電は必要に迫られてその都度買い足されるため、増加に気づきにくい
- 扇風機、除湿機、ヒーター、こたつ、加湿器などは、使う期間が短い割に、残りの季節は収納を圧迫し続ける
- レンタル・サブスクで季節ごとに借りる、シーズン終了時に売却・譲渡する、一台で兼用できる機種を選ぶ、といった選択肢がある
- 購入を検討する際は「オフシーズンの置き場所があるか」まで考えることを判断基準に組み込む
次回は、気づけば溜まっている書類・郵便物・記念品といった「紙とモノの山」を溜めない仕組みについて解説します。
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